非居住者でも銀行口座が維持できる銀行 マイナンバーの影響を予想 | ボーダーレスネット世界トラベラー

非居住者でも銀行口座が維持できる銀行 マイナンバーの影響を予想

 

近い将来、海外移住して日本の非居住者になるとして、気になっているのが、日本国内の銀行口座のことです。

移住した後も海外と日本との間で送金などのやり取りは当然必要になるからです。

現状では、銀行には海外移住したことを伏せて、持っていた口座をそのまま使用している人が多いようです。

しかし、マイナンバーのと銀行口座の紐付けが完了する2021年以降は、マイナンバーを持たない非居住者がそのやり方を継続するのは難しくなることが予想されます。

そうなると、気になるのが下記の項目です。

 

①現在持っている銀行口座は非居住者になっても維持できるのか?

②日本国内の銀行から移住先の国の銀行口座への海外送金、またはその逆の送金はできるか?

③ 移住先からインターネット操作など、日本国内にいたときと同じように使えるのか?

 

結論から言えば上記の心配については、今のところは大丈夫でした。

非居住者でも国内にいる時と同じように利用できる銀行は存在します。

 

非居住者を締め出している日本の銀行

 

ただし、非居住者でも口座維持できる銀行は10行あるかないかといったところです。

また、ホームページで非居住者OKとは書いていても、海外勤務や海外留学の人のみとか、本当は解約してほしいというニュアンスの銀行が多いです。

 

無条件に「非居住者OK」と明言している銀行は、3行しか見つかりませんでした。

 

気になる人は、自分が普段利用している銀行が非居住者OKなのか、ホームページなどで確認してみてください。

多分、非居住者は即解約すると書いてるはずです。

 

ところが、実際の非居住者の利用状況は、ほとんどの人は移住した事は銀行には伏せておいて、海外からのアクセスで利用しているようです。

 

今まではこれでも問題なかったのですが、マイナンバー制度が導入されたことで、海外在住者が日本の銀行口座を使えなくなった、とネット上などで大騒ぎになったことがありました。

 

2021年に銀行口座のマイナンバー紐付けが完了してしまえば、海外移住者がやってきた「非居住者だと通知せずに従来の銀行口座を使用する」という行為ができなくなる可能性が高いでしょう。

 

そうなると、これから海外移住する人も既に海外移住している人も、

「非居住者が口座維持できる銀行」

を把握しておく必要がありそうです。

 

非居住者でも維持できる銀行

 

ゆうちょ銀行

 

海外に長期赴任予定ですが、ゆうちょ銀行の口座はそのまま保有してもよいですか?

 

当行におきましては、海外への各種お知らせ方法等がないため、可能な限り、現在お持ちの口座は解約していただくようお願いしております。ただし、赴任後も給与の振込み等で利用される目的があれば、非居住者の届けのお手続きを行っていただいたうえで保有することは可能です。その場合、払戻し、預け入れ、残高照会のお手続きは第三者に委任していただいたうえで、ご利用いただけます。なお、継続的に第三者に委任してお手続き等をしていただく場合は、利用代理人を設定いただくこともできますので、窓口にてお手続きしてください。

 

非居住者は歓迎しないというニュアンスがあるものの、半国営銀行と言う安心感があるので、是非とも維持しておきたい銀行です。

 

第三者に委任というのは、親か兄弟に頼めば良いですしね。

 

実際には、海外から管理画面にアクセスして操作できるので、特に第三者に手続きの負担をかけることはほぼありません。

 

また、ゆうちょはネット上の操作で国際送金ができます。

 

ネット操作で海外送金ができるのは、こことSMBCプレスティア銀行だけなので非常に貴重な銀行です。

 

SMBCプレスティア銀行

 

非居住者でも利用できる主なサービス

外貨預金のお取引

プレミアム・デポジットのお取引

登録済送金先への送金

送金資金のお受取り

投資信託の売却(プレスティア オンラインを除く/特定口座でのお取引は不可)

 

非居住者に口座を持って欲しくないというニュアンスは全くないので、安心して口座が開設できる銀行です。

ネット操作のみで海外送金ができるというのが素晴らしいですね。

 

注意点としては非居住者になる前に登録した海外口座しか送金できないというところでしょう。

つまり、海外移住してから現地で開設した銀行口座には送金は出来ない事になります。

 

三井住友信託銀行

 

ご利用いただけるサービス

・普通預金 残高照会・入出金明細

・投資信託 保管残高明細

・外貨普通預金 残高明細 / 外貨定期預金 残高明細

・定期預金 契約明細

・住宅ローン・カードローン 契約明細

・財形貯蓄・積立貯蓄 残高ご契約明細

・お届け内容変更(メールアドレス・ログインパスワード等)

 

三井住友信託銀行も特におかしな言い回しもなく、非居住者が口座を維持できると明言している銀行です。

 

日本の国内と同様に、ネット操作はできますが、残念ながら海外送金はできません。

 

ソニー銀行

 

ネット専業系では唯一非居住者でも口座維持可能な銀行です。

しかも非居住者向けのしかも綺麗なホームページまで用意されています。

非居住者を恫喝しまくりの他の銀行のホームページとは大違いですね。

 

ソニー銀行の非居住者口座では残念ながら海外送金はできないのですが、Bank WALLETカードを日々の買い物で使用するという選択肢が考えられます。

 

Sony Bank WALLET

「ソニー銀行のキャッシュカード」と、世界中で使える「Visaデビット」が一体となった「Sony Bank WALLET」。

年会費・発行手数料ともに無料。

 

Bank WALLETカードの最大の特徴は以下の通貨がソニー銀行の口座に入っている状態で、その通貨の国でカードを使った時は、口座から直接その通貨が引き落とされます。

 

米ドル、ユーロ、英ポンド、豪ドル、NZドル、カナダドル、スイスフラン、香港ドル、南アランド、スウェーデンクローナ

 

日本のクレジットカードを海外で使った時は、3%程度は手数料が取られますか、Bank WALLETカードの場合は手数料はゼロです。

 

ソニー銀行内で日本円を外貨に両替する時は為替手数料がかかりますが、その手数料が非常に安いのです。

米ドルは15銭、イギリスポンドは45銭です。

 

移住先の国で上記10通貨が使用可能な場合は、Bank WALLETカードを使ってみることを検討してみてはいかがでしょうか。

 

三菱UFJ銀行

 

三菱UFJ銀行 グローバルダイレクト 月額300円

お申し込みいただけるお客さま

以下目的で本邦から出国され、帰国予定のあるお客さまがご利用いただけます。

・国内勤務先から海外赴任での出国

・在外公館勤務の目的での出国

・海外の学校へ留学することに伴う出国

・海外赴任や留学する方に同行する目的で出国されるご家族

 

下記の証明書が必要です。

国内の勤務先企業の在籍確認可能な書類(例:社員証、健康保険証)

海外赴任証明書(国内勤務先から海外勤務される方)

海外の学校への留学が確認できる書類(例:留学証明書、入学許可証)

 

証明書の提出が相当うるさいですね。

こうなると「組織の意向ではなく自分の意思で海外移住生活をエンジョイしたい」という自分のようなタイプの人間はお断りされそうです。

 

非居住者が開設すべき銀行

ソニー銀行

SMBCプレスティア銀行

三井住友信託銀行

ゆうちょ銀行

 

現時点で、この4個が非居住者に必須の銀行であると判断しました。

 

新たに非居住者にふさわしい銀行が分かった時は、この記事に随時追加したいと考えています。

 

迫るマイナンバーの足音

 

今回調べてみて特に恐ろしいと思ったことは、非居住者になった後では、日本で新たに口座を開設できる銀行は、ひとつも存在しないということ。

 

これを解決するには、1度帰国して日本に住民票を移してから銀行口座を開設するしかありません。

 

こんな面倒くさいこと、できればやりたくないですよね。

 

非居住者でも同じ日本人なのに、あまりに冷たいじゃないかと言いたくなるところですが、現実は現実。

 

これは銀行それぞれの方針というよりも、金融庁、つまり日本政府の意思だと思います。

 

マイナンバー制度が非居住者にどのような影響を与えるかはまだ不透明な状態です。

 

ただ2021年の銀行口座にマイナンバー紐付けが義務化されてしまえば、今までのように海外移住したことを黙ったまま、日本の銀行口座を使い続けることは難しくなるのではないでしょうか。

 

とりあえず、海外移住予定者が現状できる最善策は、非居住者でも維持できる銀行の口座を、海外移住前に開設しておくことです。

 

 

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