政府負債・国債は国民の資産?という大嘘 | ボーダーレスネット世界トラベラー

政府負債・国債は国民の資産?という大嘘

日本政府が莫大に積み上げた1000兆円以上の借金「日本国債」は日本国民の資産でもあるので、何の心配もないという話があります。

 

日本政府の借金など幻であって、何の心配もないと主張する人がよく使う理屈です。

 

一番有名なのは財務省大臣の麻生太郎氏の発言でしょう。

 

「日本政府の借金は、外国から借りているわけではない。みなさんが貸してるだけ、つまりお母さんや子供がお父さんにお金を貸しているのと一緒」

 

これは非常に危険な論理と言えます。

 

なぜ危険なのか。

 

突き詰めていけば、結局は政府の借金は国民の借金になるしかないからです。

 

この記事では、その理由を説明をしたいと思います。

 

麻生氏の発言のうわべだけ聞いて「やった得した、俺は大金持ちだ」なんて大喜びする人もいるかもしれませんね。

 

しかし、これこそ日本政府やリフレ派を初めとする連中の都合のいい詐欺的情報操作に騙されていることになります。

 

預金はお財布代わりと言っている裏に・・・

 

みなさんが自分のお金を銀行に預ける目的はなんでしょうか?

 

最近は銀行に預けても、金利が低すぎてほとんど増えないので、金庫や財布代わりとして使っている人が多そうです。

 

銀行自身も預金は皆さんのお財布がわりと公言して、銀行口座をつくらせようとしますからね。

 

銀行預金というのは、法律で元本保証(いつでも全額手元に返してもらえる)と決まっているので、どうしてもそういう感覚になります。

 

しかし、実際にはみなさんが銀行に預けたお金は、銀行の判断で様々な投資先で運用されているのです。

 

そのうちのかなりの割合は、日本政府の国債で運用されています。

 

つまり、私たちのお金は知らないうちに、いつのまにか日本政府の借金の穴埋めに使われていることになります。

 

銀行に預金している人は、単に自分のお金を預けているだけであって、そのお金で国債が購入されているなんて知りませんよね。

 

元本保証といえども顧客から預かったお金はどんな投資をするかというのは何らかの形で伝えるのが筋じゃないかと思いますが。

 

個人も買える国債つまり個人向け国債というものがあり、これは銀行や証券会社でも販売されています。

 

自分の意思で個人向け国債を買った国民に向けて、政府の借金は国民の資産だとアナウンスするのは問題ないのですが

 

単にお財布代わりに銀行に預金している国民に対しても同じことを言うのは話が違います。

 

日本政府が国民の財布の中身を覗いて物欲しそうにしている奇怪なイメージが浮かんできます。

 

 

投資金融の教育が皆無な日本

 

日本の学校では金融や投資について教育することはありません。

 

ところが欧米では学校教育において、授業の正式科目として金融や投資の知識を子供に教えています。

 

例えばクレジットカードやデビットカードの使い方株式会社の仕組み株式投資の運用方法などです。

 

日本人がキャッシュレスを嫌い、現金支払いを好むのは、国民性もありますが、基本的な知識が欠如していることにも原因があるのです。

 

国民の預金が日本政府の借金の穴埋めに使われているなんてほとんどの人は知らない。

 

国民がお金に関して無知な状況というのは日本政府には都合が良いことになります。

 

一般的な日本人が普通の人が国債の仕組みを知る機会なんて、自分から自発的に勉強しない限りはまずありませんから。

 

つまり、日本政府は国民が金融に対して無知な状態にして、自分のお金を無意識に政府に差し出させる状況を作っている訳です。

 

歴史が証明する最後に泣きを見るのは国民

 

太平洋戦争中の日本でも、戦争資金を確保するために国債が乱発されました。

戦争中でも現在と同様、国債の乱発を心配する国民がいたようです。

国民向けに政府が、Q&A方式の冊子を発行しています。

 

どこかで聞き覚えのある言い回しだと思いませんか?

 

冒頭に引用した、麻生氏の発言と驚くほど似ているとしか思えません。

 

戦争が終わった後、日本国民を待ち受けていたのは待ち受けていたのはハイパーインフレ預金封鎖財産没収でした。

 

現在はもちろん、戦争などは起きておらず、当時とそのまま比較はできないという意見もあります。

しかし、一国の政府が暴走しだすと国債の乱発・通貨の発行増大、そしてそれが国民の資産であると言い訳する行為がパターン化していることは、歴史から学ぶべきだと思います。

「政府の負債は国民の資産」の人に、国の赤字は一般家庭なら破綻しているという指摘をすると、国は通貨発行権も徴税権もあるのだから、一般家庭と一緒にするなと言います。

その一方で、「政府の負債は家族(国民)から借りてるのといっしょ」だと父親面をしてくるのだから、矛盾もいいところです。

 

危なくなると怪しい輩が増えてくる

麻生氏は完全に政府側の人間なので、国民の資産を欲しがるのはある意味当たり前です。

 

紛らわしいのは一見国民の味方の顔をしながら、似たようなことを言ってくる連中です。

 

リフレ派とか今話題の MMT 理論の連中ですね。

 

「政府の負債は国民の資産」だけでなく、「自国通貨を発行できる国はいくら国債を発行しても破綻することはない」とか「財務省は増税したいから嘘をついている」などという理屈です。

 

こういう連中の発言には本当に注意して下さい。

通貨の発行にはそもそもネズミ講的性質(合法ではあるが)が伴っており、彼らはそれをもっとじゃんじゃん拡大すればいい、と主張してるわけです。

 

彼らは一見政府を攻撃しているようで実は擁護しているのではないか?つまりある種のプロレスを演じているのではないかという疑いを持っています。

国民に最終責任を押し付けられる国債を発行していいという言い分は、日本政府の本音では嬉しいに決まってるからです。

 

現在の人類のレベルでは、豊富な資源を持つ国、タックスヘイブン国以外には無税国家、つまりフリーランチシステムを作ることは不可能です。

 

汎用 AI が完成して、ほとんどの職業で人間の代わりに労働してくれるようになれば話は別ですが、そのレベルに到達するには、まだ数十年かかります。

 

国家が国民に甘い言葉を囁きながら、国債や通貨を無制限に発行してしまうケースは、これまでの歴史上何度も繰り返され、現代でもジンバブエやベネズエラなどの発展途上国で出現しています。

 

そして最終的には、その国の国民が必ず地獄の苦しみを味あわされる結末になるのです。

 

日本政府が実際に国家権力を行使して財産税を徴収、あるいはインフレ税を使って、国民の資産を目減りさせる政策を取った場合、我々が抵抗できる手段はほとんどありません。残念ながら国民は無力なのです。

 

もちろん、これは最終手段であり、日本という国の評価を地に落とすわけですから、そう簡単には実行できないでしょう。

 

それでも、国家のジャイアン気質(お前のものは俺の物)は本能のようなものだと心得ておくべきです。

 

1946年、太平洋戦争終戦直後に日本政府が預金封鎖・財産税を実行して、国民の資産を没収した前科があることを忘れてはなりません。

 

国民の資産没収で自分たちの悪行をチャラにする蜜の味は、そう簡単には忘れられるものではないと思います。

 

 

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